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2020年度
1月15日
岐阜大学・十六銀行産学連携プロジェクト くるるセミナー
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12月10日
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9月4日
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岐阜大学・十六銀行産学連携プロジェクト くるるセミナー

《日 時》
2021年1月15日(金)13:30〜15:30
《会 場》
Zoomを利用したオンライン配信
《テーマ》
2021年に考える! 暮らし・いのち・エネルギーはどうなるのだろう

昨年から続く新型コロナウイルス感染拡大により私たちの暮らしは変化を余儀なくされています。これからの日常生活において私たちにできることは何か、その考えるヒントになるお話を神津カンナETT代表が「くるる情報大学特別セミナー」聴講者に向けてリモート配信しました。


講演(小見出し1)
コロナ感染拡大で変わるもの、アフターコロナでも残るものを見極める

1年以上にわたり世界中が新型コロナウイルス感染の影響を受けていますが、日本では春以来2度目の緊急事態宣言が11都道府県に発出され、今回は岐阜県もその一つに入っています。三密を避けたリモート講演はこのセミナーでは初めての経験だと思いますが、お互いに失敗してもいいくらいの気持ちで進行していきたいと思います。今回のお話の骨子は3つ。一つ目が「見極める力」、二つ目は「恐れない力」、そして三つ目が「少し頑張る力」です。「見極める力」についてまず、「祝日」と「言葉」の変遷を例にお話ししたいと思います。まず「祝日」のお話です。例えば今日1月15日は1999年までは「成人の日」でしたが、有給休暇取得を促すためのハッピーマンデー制度施行により、祝日は固定日ではなく月曜に移動し3連休になるようにしたので、今日は普通の日になっています。また戦後の祝日改正法では、天長節は天皇誕生日、新嘗祭は勤労感謝の日というようにそれまでの名称を一新しており、祝日のありようは大きく変わってきました。また各国の祝日を見ると宗教色が強いところが多くあり、その国の文化や歴史の変遷を知るきっかけにもなります。

そして「言葉」のお話。「それって死語よ」と私たちはよく言っていますが、実は「死語」とは古代ギリシャ語やヒッタイト語などのように使用者がいなくなり使用されなくなった言語のことで、昔使われていたのに今使われていない言葉は、「廃語」なんです。廃語には、赤紙、銃後などのように時代背景の中で使われていたけれど消えていった言葉や、外套→オーバー→コート、そしてダウンやジャケットなどそれぞれ固有の名詞に変わってきたものもあります。言葉は生き物だから時代とともに変わっていくものなのです。

暦や言葉を例にしてきましたが、変わったものと変えたいもの、残ったものと残したいものは違うのだと思います。コロナ禍で変えざるを得なくなった慣習の中には、欧米におけるハグやキスがあります。それから資源節約のためマイカップ持参を推奨してきたコーヒーチェーン店が、衛生上の判断から一時休止していましたが、感染収束後に再びマイカップ推奨に戻るのかなどよく見極めなければなりません。変えたいと思っていることが全部できるかどうかは本当にわからないので「見極める力」が必要だと言えます。




非常事態で明らかになる日本のエネルギーの脆弱さ

エネルギーについては、2011年の東日本大震災と福島第一原子力発電所の事故後、原子力に対する忌避感が高まり、原子力発電所はどんどん閉鎖され、現在稼働しているのはわずか3基のみ、震災前のエネルギー比率32%に対し、6%まで減少しました。その分増えた再エネが18%(そのうち太陽光7%)を占めていますが、今、日本の電力は火力発電頼みで、比率は76%にも上昇しています。最近は断続的な寒波と大雪で電力が逼迫し、暖房以外の節電協力の呼びかけをニュースなどで聞いていると思います。そして雪が降ると太陽光パネルは発電しないのはもちろんですが、逆に日照りが強いときも稼働率が伸び悩むことをご存知でしょうか。みんなが電気をどんどん使うようになっても、弱点のある再エネを頼りにしてしまうと途端に電力供給が苦境に陥るわけです。

また火力発電で増加しているLNG=液化天然ガスをフル活用しようとしても、輸入頼みの日本ではコロナの影響でタンカーの行き来が難しくなった上、気化させる必要があるため保管が難しく元々備蓄が少ないのに、需要増加でますます在庫が減り、燃料不足から稼働を抑制しなければならない状況です。大手の電力会社では通常は電力供給予備率3%のところ、最近では軒並み下がっているそうです。海に囲まれた島国日本は文字通り水際でコロナを食い止めなければならないのですが、一方、ただでさえ低いエネルギー自給率は低下してしまうのです。またさらに輸入依存という点では不織布の自給率が低いという理由からマスク不足も私たちは経験しました。

これまで低価格、効率優先で当たり前に進められてきたのに、コロナ禍に陥って初めて気づかされたのは、のりしろをどんどん狭くしてしまうと紙がうまく付かなくなるのと同じ脆弱さです。無駄なのりしろは必要ではありませんが、一体どのくらい必要なのでしょうか。エネルギーについては、原子力もダメ、石油石炭も地球環境のためダメと言い切っていいのか —— いろいろなエネルギーの選択肢を少しでも残しておくのが日本のベストミックスではないかと私は思います。「見極める力」を身につけておかなければ、踊り場なしに登り続け、のりしろなしで突き進み、結局、身動きが取れなくなってしまいます。




外出制限は、想像力で世界を羽ばたき、ものを考える絶好の機会

二つ目の「恐れない力」について。今、巣ごもり需要で、Uber Eatsや出前館などのサービスが流行しており、これは全く新しいサービスのように感じられるかもしれませんが、お蕎麦などの出前を取るのはかつて日常的に行われていたことでした。またアジアには屋台文化が根付いており、屋台で購入したものを家で食べるため地域によっては台所がない家もあります。だからコロナで社会がこんなに変わってしまったと恐れることはないのです。ただし注意が必要なのは、3つのH=「変化 初めて 久しぶり」です。これらを経て行動するときには、注意が必要です。これは安全管理の標語ですが、東日本大震災後、ストップしていた火力発電所を細心の注意を払って再稼働させたということを、現場からも聞いています。恐れてはいけないけれど、注意深く行動しなければいけません。

三つ目の「少し頑張る力」については、若い世代は例えば先ほどの出前文化は昔から実はあったことを知っておく必要があり、また中高年世代はリモートに挑戦するなど新しいことを試みるべきだと思います。特に後者はその際、必死に頑張る必要はないけれど怠惰にはならないのがポイントです。また見えないものを見る想像力というのは、あらゆる世代の人に必要だと思います。というのは、外出制限で内向き思考になりがちな今でも、想像したり考えることはできますよね。電気自動車や自動運転などのように都会で進められている先進技術であっても、本当にそのまま途上国でも過疎の村でも活用できるのかどうかを想像してみる、あるいは外国語ができなくて外国で暮らしたことがなくても、アフリカなどの発展途上国の人が毎月いくらのお金でどのように暮らしているのか想像してみることはできるのではないかと思います。

89才と間もなく87才になる私の両親は、できる限り自分たちのことは自分で続けられるようにと、同居ではなく少し距離を置いた所で暮らしていますが、コロナが始まってから、1日に1食は私がご飯を届けるようになりました。この保存容器を返却してくれる際、容器を入れたレジ袋に父が絵を描いてくれていたのですが、コロナの1年の間に絵柄がどんどん上達し、色づけされるようになったのです。 レジ袋はさぞかし描きにくいと思うのに、89才でまだ進化している、幾つになってものびしろがあると気づかせてくれた父に背中を押されているような気持ちです。もちろんこのコロナ期にできなくなったことは数多く、残念なことは山のようにあります。

コロナ感染の収束が見えない今は本当に苦しい。でも、いま私たちはものを考える力を試されているのだと思います。そのせっかくのチャンスに、「見極める力」、「恐れない力」、「少し頑張る力」を生かしながら、いろいろな物事に向き合い学んでいくことが有効な時間の過ごし方ではないかと思っています。




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